2022年8月27日(土)に東京薬科大学において、本学の学生サイエンスコミュニケーター(以下、学生SC)が中心となり『ラボ見学&実習体験』を実施しました。このプログラムは、JST(国立研究開発法人科学技術振興機構)の「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」に採択された「TAMAリケジョ育成プログラム」の一環として行ったものです。
イベント概要
午前の部では、中学生16名を対象に、ラボ見学と実習体験を実施しました。
植物には様々な色素が含まれており、それぞれの色素は役割を持っています。今回の実習ではクロマトグラフィーという方法を用いて色素を分離し、分離された色素の役割を知るとともに、植物によってどんな違いがみられるのかを考えることを目標としました。本実習では初めに、応用生態学研究室の野口航先生、溝上祐介先生にご協力いただき植物園見学を行いました。その後、植物園で採取したサンプルおよび、用意した果実、海藻の中から好きなものを選びその色素について調べ発表を行いました。
ラボ見学・実習体験の様子
それぞれの班に学生SCが付き、操作をサポートしながら実験を進めました。今回は遠心分離機やボルテックスミキサー、有機溶媒など、中学生にとってはなじみのない器具・試薬を用いての実験だったため、こまめに操作を区切り、丁寧に授業を進めることを心掛けました。保護者の方も積極的に参加していただき、生徒の皆さんもリラックスして授業に取り組んでいる様子でした。また、実験中の待ち時間に積極的に他の班の結果を観察しに行く様子が印象的でした。
今後の活動について
今回の実習プログラムは、今年度に入り新しく制作したものでした。器具や試薬を使って実験を行う楽しさを伝えることは大切です。しかし、操作して終わりではなく、得られた結果から考察するところまでが実験です。実際に授業を行ってみると、時間配分を含め様々な点で改善すべき点が見つかりました。本プログラムを含め、より良い活動を行えるよう努力していきますので、本学の学生SC活動にぜひご期待ください。
最後に
私は今回初めて実験説明を担当させていただきました。実際に説明を行ってみると、時間配分を考え、かつ分かりやすく伝えることの難しさを感じました。上手く説明できなかった部分もあったかと思いますが、この授業を通して生徒のみなさんに実験を行う楽しさ、そして得られた結果と学んだことを結びつけ考察することの楽しさを伝えることができていれば嬉しいです。私自身、学生SC活動を通して学ぶことも多く、科学の楽しさを伝える共にSC活動についてもより多くの人に伝えたいと考えています。