2022年6月28日(火)に八王子市立別所中学校において、2年生を対象に、本学の学生サイエンスコミュニケーター(以下、学生SC)による出前授業『微生物を観察しよう』を実施しました。この出前授業は、JST(国立研究開発法人科学技術振興機構)が行う「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」に採択された「TAMAリケジョ育成プログラム」の一環として行ったものです。
授業概要
私たちの身の回りには、肉眼では見えない微生物が無数に存在しています。今回の授業では、大学の光学顕微鏡を用いて水中や土壌に住む微生物を観察し、身の回りにどんな微生物がいるかを学ぶとともに、環境について考えてもらうことを目標としました。初めに、本学の環境応用植物学研究室の藤原祥子先生と食品科学研究室の志賀靖弘先生が、それぞれの専門の微生物について講義を行いました。その後、様々なサンプルを顕微鏡で観察し、観察できた微生物について図鑑やインターネットを用いて調べて発表しました。
授業の様子
授業中は、生徒の様子を確認し、先生方と相談をしながら進めるという方針のもとに観察を行いました。試料によっては、微生物の数が少なかったり、小さかったり、動いてしまい見えづらいものがあり、生徒から「よく見えない」といった声があがりました。そのような状況でも、SCや先生方と生徒がコミュニケーションを取りながら観察や調査を行うことで、発表まで進める事ができました。顕微鏡用のプレパラート作りには慣れないマイクロピペットを使用しましたが、説明をしっかり聞いてくれたのでスムーズに進められた事が印象的でした。
今後の活動について
今回の授業はとても濃い内容となっていて、授業をテンポよく進める必要がありました。しかし、駆け足で授業をすると内容が理解しづらくなり、興味を持つことも困難になります。そこで僕たちは、要点を整理し、いかに短時間で理解してもらうかについて事前の話し合いを重ねてきました。今後も科学をわかりやすく伝え、中高生に興味を持ってもらえるような活動を行っていきたいと思っていますので、これからの学生SC活動にもご期待ください。
最後に
学生SC活動の目的は、科学を分かりやすく説明し、科学に対して興味をもってもらう事です。今後も、今回の出前授業のような学生SC活動を通じて、多くの人に科学に対して興味を持ってもらいたいと考えています。