TAMAリケジョ育成プログラム

泥で発電しよう! 別所中学校で学生による出前授業を実施

学校訪問(出前授業)レポート

2022年7月7日(木)に八王子市立別所中学校において、本学の学生サイエンスコミュニケーター(以下、学生SC)による出前授業『泥電池で発電しよう』を実施しました。この出前授業は、JST(国立研究開発法人科学技術振興機構)の「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」に採択された「TAMAリケジョ育成プログラム」の一環として行ったものです。

授業概要

「泥電池」とは、土の中の微生物を利用した発電装置で、化石燃料を使用しないという点において現在注目されています。今回の実習では、生徒たちが泥電池を通して科学を感じることを目的としました。まず、泥電池の仕組みを解説し、実際に自分たちで作成した泥電池による発電を確認しました。その後、班によって発電量に差が出た理由、より多くの発電量を得る方法、そしてSDGsとの関連について考察してもらいました。最後に、班毎の考察を発表し、クラス全体で共有しました。

 

授業の様子

ただ泥電池を作るのではなく、原理を説明してから実習を行いました。実習途中に採取した土からミミズが飛び出してきて大騒ぎになるなどハプニングもありましたが、それも良い経験になったのではないかと思います。授業全体を通して、班員同士で協力し合う姿、意見を積極的に出し合う姿が見られました。また、最後の考察発表では、発電量を上げるための方法として、新鮮な意見がいくつか上がり、とても興味深かったです。

今後の活動について

学生SC活動は科学の面白さを知ってもらうことを目的としています。科学というと難しいイメージを抱く方も多いかと思うのですが、それを上回る楽しさを私たちが伝えていきたいと思っています。私たちは今回行った泥電池実習に加え、新しい実習プログラム作りを行なっています。これらのプログラムを通して、さらに多くの方に科学に対して興味を持っていただけたらと思います。

 

最後に

私は今回初めて授業の進行を担当したので、どう説明すれば伝わるか、どうすれば興味を持ってもらえるか等、色々と考えながら臨みました。答えやすいであろう問いかけ、答えにくいであろう問いかけどちらも行いましたが、生徒たちはどちらの質問にも一生懸命応えてくれて、とても授業を行いやすかったです。私は今回の実習を通して、生徒たちに泥電池とSDGsの関係だけでなく、自分で考えてみること、考えたことを皆と共有することの楽しさを知ってもらいたいと思いました。生徒の皆さんがそれを感じてくれていたら、とても嬉しいです。また、私自身も生徒とのコミュニケーションの取り方などを学ぶことができ、とても良い時間を過ごすことができました。この経験を今後のSC活動でも活かしていきたいと思っています。